カムカムエヴリバディ(11/24)

昨日は岡山の不意打ちだった空襲が描かれ、今日は終戦が描かれました。岡山に空襲があった頃(紫陽花が咲いていたので6月と分かりましたね)には戦局は日本にとってずいぶん悪いものとなっており、空襲も軍事工場や要人の住居などを狙うものではなく、降伏させるための民間人を殲滅させるような無差別なものだったようです。

 

安子の実家のあった小さい商店街は壊滅状態、商店街から見えていた岡山城も燃えている姿が映っていました。それに対して、少し離れた場所にある雉真の屋敷は無事で、工場が焼けたという話を千吉さんがすることはありませんでした。

 

小しずさんを喪った金太さんの嘆きは大きく、雉真の家で安子が世話をすることになりました。美都里さんがるいちゃんを喜んで世話をし、今日の回では後半は殆ど安子がるいちゃんを抱くシーンは見られませんでした。安子は父を置いてもらっている恩を感じているでしょうし、しかしドラマを見る側はるいちゃんが安子の手から離されるのではないかという不安を抱かされるような空気がありました。

 

安子は実家の和菓子を愛していましたが、幼い頃に自分が家を継ぐと言った時におばあちゃんから「女の子はそんなことを考えなくて良い」と言われ、菓子作りを教わることなく小豆の炊き方も教わることなく雉真に嫁ぎました。そんな安子が闇市で小豆を買って帰り、小豆を炊きました。砂糖無しの餡が炊きあがり、それを口にした金太は店の焼け跡で隠していた砂糖を掘り出すのです。

 

金太のように、生き甲斐であった職が身についている人は、こうして立ち上がることができるのかもしれません。安子はどうでしょうか?今は父のために必死で動いているのですが、何かのきっかけでプッツリと糸が切れることがあれば、彼女は一体何を自分の芯として立ち上がるのでしょう。今後はそれを見ていきたいと思いました。