カムカムエヴリバディ(11/19)

とうとう安子と稔の結婚が叶いました。そうなるんじゃないかと思いながら見てきていましたが、戦況が進み、徴兵できる人が少なくなって大学生までが出陣しなければならなくなった時期で、雉真のお父さんは商売の関係で時代をうまく読みながら生きてきた人ですから、ここまで来てしまっての徴兵は生きて戻らないかもしれないと薄々分かっていて、そういったことと、安子が良い和菓子屋の心優しいお嬢さんと知ったことが重なって結婚が許されたのかなと思っています。

 

私は、この安子パートは「昔ばなし」として語られているのだと思っていて、それは冒頭の "a long time ago" からも読み取れますし、この先を知っている誰かの目線で語られているお話と思えば、大事な部分だけをサクサクと進める展開にも合点がいく気がします。

だからこそ、安子と稔の結婚に至る道は物語のように美しく語られるのではないでしょうか。

 

ここまで殆ど齟齬もなくスムースに物語が進んできた中で、雉真の家の中で唯一異質な空気をまとう女性、美都里さんの存在が気になっています。どういった経緯で千吉さんと結婚をしたのかは分かりませんが、何かを言うと必ず「お前は黙っておれ」などと言われ、ほぼ相手にしてもらっていない様子。家の中で寂しい思いをし、それゆえ息子たちに愛情をかけるしかなかったとしたら…。この先、彼女がどう安子を受け入れていくか注目したいところではあります。