カムカムエヴリバディ(12/7)

安子が雉真の家に帰ってきて、一応は美都里さんと和解。骨折した左腕が完治するまで3ヶ月かかったというナレーションがありましたが、安子の腕が治ってもるいの額のキズはまだ生々しく残っているのでした。

 

るいの傷は自分の責任だと思ってしまっている安子は、せめて治療費を自分で負担しなければ気がすまないと思い、きぬちゃんの豆腐屋の片隅でおはぎを売り始めます。

 

最初はるいを連れて一緒に売っていましたが、千吉さんにバレてしまい、るいを連れて行くのは雉真家として外聞が悪いのでやめてくれと禁じられてしまいました。このあたりの千吉さんの言い分は、なるほど大きな家のお嬢さんが「小せえ商店街の小せえ店」でおはぎを売る手伝いをするなんて有り得ないことですし、お屋敷街の近所の方に何て噂をされるか分かりません。安子が自分の実家である「たちばな」の味を大事にすることは理解をしてくれただけ、良しとするべきでしょうか。

 

安子が雉真の家で何不自由なく暮らせるのに自分でおはぎを作って売ることをやめないのは、るいの傷の治療費を自分で稼ぎたいからと自分では言っているものの、心のどこかで実家である「たちばな」という自分の居場所を求めているからのような気がするのです。雉真の家での安子は、戦死した稔の妻というポジションで、非常に微妙な立ち位置のように思えます。大阪に引っ越す前は「若奥様」という呼ばれ方をし、食事の支度や家事を率先してやっている様子がありましたが、今の雉真家では気の利く雪衣さんが一人で何でもやってくれます。骨折して戻ってきた安子は、怪我が治っても家事をやるタイミングを失ってしまったように見えます。雉真の家の中では安子のやること、仕事がないのです。

 

大阪ではるいと二人、貧しいなりにも幸せを感じる暮らしをしていた安子。おはぎを作って売り、ラジオ英語を二人で聴き、自分たちのことは全部自分たちでやっていた安子。るいの怪我がなくても、きっと商売を続けたいと思うようになったのではないでしょうか。

 

そして、ラジオ英語で覚えた英語を、安子が実際に外国人を相手に使う日がやってきました。明日からどんな展開が待っているのか楽しみです。